施設における訪問看護とは、入居している住まいへ外部の訪問看護ステーションの看護師が訪問し、主治医の指示にもとづいて医療的なケアを行う仕組みのことです。住まいを決めることと、医療をどこから受けるかは別々に決まります。大阪府内(八尾市・枚方市など)でも「施設に入ったら医療は施設任せ」と思われがちですが、実際には外部の訪問看護を組み合わせて暮らしている方が少なくありません。
ご家族からよくいただくのが「今受けている訪問看護は、入居したら終わりですか」というご相談です。ここを誤解したまま住まいを決めると、退院後の生活が組み立てられなくなります。確認する順番は、次のとおりです。
施設の看護体制と、外部の訪問看護は役割が違う
2つは置き換えるものではなく、重ねて使える場合があります。住まいの種類・契約内容・主治医の指示によって変わります。施設の看護職員は、その住まいで暮らす方全体の健康管理を担います。一方で外部の訪問看護は、主治医が出した指示書にもとづいて、その方個人に必要な処置を行います。担当する範囲も、費用の出どころも別です。(2026-09-07 時点の情報。制度・統計の出典:厚生労働省「介護・高齢者福祉」)
そのため「看護師が常駐しているか」だけを見て住まいを選ぶと、判断を誤ることがあります。確認すべきなのは、常駐の有無ではなく、必要な処置に対応できる体制があるかです。関連会社である株式会社3SMILEの訪問看護でも、住まいで暮らす方のもとへ看護師が訪問し、施設の職員と役割を分けて関わっています。

医療保険になるか、介護保険になるかは状態で変わる
結論として、訪問看護がどちらの保険になるかは、病名だけでは決まりません。介護保険の認定を受けている方は原則として介護保険が使われますが、国が定めた特定の疾病にあてはまる場合や、退院直後などで主治医が特別な指示を出した場合には、医療保険での訪問看護に切り替わります。
家族がよく聞く3つの言葉
①別表7…末期の悪性腫瘍や特定の神経難病など、国が定めた疾病の一覧を指す通称です。②別表8…在宅酸素、留置カテーテル、経管栄養など、特定の医療的な状態を指す通称です。③特別訪問看護指示書…退院直後や状態が不安定なときに主治医が交付し、一定期間、訪問の回数を増やせる場合がある仕組みです。具体的な可否や回数は主治医と訪問看護ステーションにご確認ください。
これらは書類の名前として突然出てくるため、ご家族が戸惑いやすい部分です。どれに該当するかを判断するのは主治医であり、住まいの側が決めるものではありません。見学の場では「該当しますか」ではなく、「該当した場合に受け入れは可能ですか」と尋ねるのが実務的です。
入居前に確認する順番
結論は、①主治医 ②住まい ③訪問看護の順です。順番を逆にすると、話が進んでからやり直しになります。
| 順番 | 誰に | 確認すること |
|---|---|---|
| 1 | 主治医・退院支援の担当者 | いま必要な処置と、指示書が出る見込み |
| 2 | 住まい(施設) | その処置がある方の受け入れ実績と、外部の訪問看護を入れられるか |
| 3 | 訪問看護ステーション | その地域へ訪問できるか、緊急時の連絡体制 |
受け入れの可否は、施設の看護体制・主治医の指示内容・処置の中身の3つを突き合わせて初めて決まります。パンフレットの「医療対応可」という表記だけでは判断できません。


退院が決まってから動く場合
退院日が決まってからのご相談は珍しくありません。その場合でも、先に処置の内容を整理しておけば話は速く進みます。必要な処置、使っている医療機器、服薬の内容、通院先。この4つを紙1枚にまとめておくだけで、住まい側の判断が早くなります。
あわせて、退院が迫っているときの施設探しや24時間看護がある住まいの見方も参考にしてください。
処置の種類ではなく「回数・時間帯・誰が行うか」で受け入れを見極める考え方は、医療処置があると老人ホームに断られる?受け入れ可否の見極め方にまとめています。
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よくある質問
施設に入居しながら訪問看護を受けられますか?
住まいの種類と契約内容によりますが、受けられる場合があります。住宅型有料老人ホームなどでは、外部のサービスを組み合わせて利用する形が一般的です。入居前に住まい側へ確認してください。
いま利用している訪問看護を続けられますか?
そのステーションが新しい住まいの地域へ訪問できるかによります。距離や体制の都合で変更が必要になることもあるため、早めに相談しておくと安心です。
特別訪問看護指示書が出ると何が変わりますか?
一定期間、訪問の回数を増やせる場合があります。可否や回数は主治医の指示内容によります。退院直後や状態が不安定なときに主治医が判断して交付するもので、ご家族や施設が申請するものではありません。
医療保険と介護保険のどちらになりますか?
状態と主治医の指示によって決まります。介護保険の認定があっても、国が定めた疾病や特別な指示に該当する場合は医療保険での訪問看護になります。
医療的な処置があると入居を断られますか?
処置の内容と住まいの体制の組み合わせで決まるため、一律ではありません。同じ処置でも受け入れられる住まいとそうでない住まいがあります。可否の確認は、主治医の指示内容が分かる状態で行うと早く進みます。
- 施設の看護体制と外部の訪問看護は置き換えではなく重ねるもの。住まい選びと医療の受け方は別々に決まる。
- 医療保険か介護保険かは病名だけでは決まらない。別表7・別表8・特別訪問看護指示書という枠組みで変わり、判断するのは主治医。
- 確認は主治医→住まい→訪問看護の順。処置・機器・服薬・通院先の4点を紙1枚にまとめると話が早い。
医療的な処置が具体的に決まっている場合は、八尾市でストーマ(人工肛門)に対応できる老人ホームの探し方もご覧ください。
大阪老人ホーム相談室


