認知症の親御さんの施設選びは、ご家族にとって大きな不安を伴う決断です。症状の程度によって受け入れ可能な施設は変わり、「どこに相談したらいいか分からない」「入居を断られてしまった」という声も少なくありません。本記事では、症状別の施設の選択肢、断られたときの動き方、見学時の確認ポイントを、現場を知る私たちが丁寧に解説します。
症状と進行度から考える施設選び
まず大切なのは、現在の症状や進行度を正しく把握することです。物忘れが中心の軽度の状態から、全般的な介護が必要な重度の状態、徘徊や興奮などの行動・心理症状(BPSD)を伴う場合まで、状態はさまざまです。
施設側も、状態に応じて提供できるケアの内容と体制が大きく異なります。軽度なら見守り・声かけ中心の施設が合うかもしれませんし、重度やBPSDが顕著な場合は、専門的な知識を持つスタッフが個別対応できる施設が必要です。かかりつけ医やケアマネジャーと相談し、具体的な症状・困りごと・必要な医療ケアを整理することが、施設探しの第一歩になります。
認知症の方を受け入れやすい施設の種類
グループホーム(認知症対応型共同生活介護)
認知症の方が5〜9人の少人数で共同生活する専門の住まいです(原則、要支援2以上+認知症の診断が必要)。家庭的な雰囲気の中、できることは自分で行い役割を持つことで、症状の進行を緩やかにする効果も期待されています。少人数ならではのきめ細かいケアが魅力ですが、医療ケアは限定的で、原則として住民票のある市区町村内の施設に限られます。
介護付き有料老人ホーム
24時間体制の介護スタッフに加え、日中看護師を配置する施設も多く、症状が進行しても手厚い介護を受けながら生活を続けやすいタイプです。看取り対応の施設も増えています。費用は高めの傾向があり、認知症ケアの専門性は施設差が大きいため見極めが重要です。
住宅型有料老人ホーム
生活の自由度が高く、介護は外部サービスを個別契約で利用します。軽度〜中等度で、自分のペースを保ちたい方に向いています。ただし症状が進みBPSDが強く出ると外部サービスだけでは対応が難しくなる場合があり、受け入れ方針は施設ごとに異なるため事前確認が必須です。
特別養護老人ホーム(特養)
要介護3以上が対象の公的施設で、費用負担が比較的少なく、認知症の方も多く入居しています。終身利用が可能な一方、待機期間が長くなりやすい点は織り込んでおきましょう。

「入居を断られた」と諦めないで
認知症の施設探しで最も直面しやすいのが「断られる」経験です。特にBPSDが顕著な場合、受け入れ困難と判断されることがあります。しかし、諦める必要はありません。断る背景は施設によって異なります。
- 認知症ケア、特にBPSD対応に慣れたスタッフが不足している
- 安全に過ごせる設備・環境が整っていない
- 医療機関との連携体制が不十分
- 他の入居者への影響を懸念している
- 手厚い個別ケアに人員が割けない
つまり、施設によって受け入れ体制と得意・不得意が大きく違うのです。BPSD対応の専門フロアを持つ施設や、医療機関と密接に連携する施設もあります。断られた理由を整理し、症状に本当に対応できる施設を探し直すことが大切です。私たちは現場でのケア経験をもとに、施設ごとの「本当の対応力」を見極めたご提案をしています。
見学時に確認すべき認知症ケアのポイント
- スタッフの理解と経験:認知症研修の実施状況、BPSDへの具体的な対応策、入居者への接し方が穏やかで尊厳を保っているか
- 個別ケア計画:一人ひとりの症状・生活歴に合わせたケアプランを作り、本人と家族の希望を反映してくれるか
- 生活環境と安全対策:落ち着いて過ごせる空間か、転倒・徘徊への配慮、能力に応じた日中活動があるか
- 医療連携:提携医療機関、緊急時対応、看護体制、かかりつけ医との連携
- 看取り対応:症状が進行した場合も対応可能か、方針と費用を事前確認
- 家族との連携:入居後の情報共有・相談体制、面会や外出の自由度
疑問はその場で遠慮なく質問し、納得いくまで説明を受けましょう。
ひとりで抱え込まず、現場を知る専門家へ
私たち株式会社SECRET MEDICINEは、大阪府八尾市を拠点に訪問介護・訪問看護・住宅型有料老人ホームの運営に関わり、多くの認知症の方と接してきました。看護師が在籍しているため、症状や医療ニーズを踏まえた受け入れ可否の確認まで行ったうえで、施設をご提案できます。
「認知症だから」と諦める前に、ぜひご相談ください。ご相談・ご紹介・見学同行・入居後フォローまで、すべて無料です。

よくある質問
BPSD(行動・心理症状)が重くても入れる施設はありますか?
あります。BPSD対応に特化したフロアを持つ介護付き有料老人ホームや、医療機関との連携が強い施設、認知症専門スタッフを手厚く配置した施設などです。症状を詳しく伺い、対応できる体制のある施設を個別に探すことが重要です。諦めずにご相談ください。
施設探しはいつから始めるのが良いですか?
症状が軽いうちからの情報収集が理想です。認知症の進行は予測が難しく、急な状況変化で慌てないためにも、早めに選択肢を知って心の準備をしておくことが、良い施設選びにつながります。
見学では何を質問すればいいですか?
認知症ケアの経験と実績、BPSDへの具体的な対応方法、医療連携体制(看護師の配置・提携医)、看取りの方針、日中の活動内容、費用の内訳——この6点は必ず確認しましょう。あわせてスタッフの接し方と施設の雰囲気をご自身の目で確かめてください。
- 症状の程度で合う施設は変わる。まず症状・困りごと・医療ニーズを整理する
- 断られても諦めない。施設ごとに受け入れ体制と得意・不得意が大きく違う
- 見学ではBPSD対応・医療連携・看取り方針を必ず確認する
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